(79)・・・石手寺住職、加藤さんの死・・・

石手寺は、松山にある四国八十八箇所第51番札所。その住職の加藤俊生さんが、7月17日に、63歳で急逝した。
中国四川省大地震の苦難民の元に駆けつけたり、福島からの避難者を数多く支援したり、「不殺生祈りの会」として、イラク派兵や集団的自衛権に反対運動をしたり、そこいらの住職とは全くレベルの違った奇人変人だった。
知り合ったのは、もう30年前。何人もの知的や精神障害の若者を、寺で預かっていて、彼らが不安定になると、味酒心療内科に連れて来られた。自分の疲労も多忙も顧みず、障害者に接する姿勢には、学ぶべきことが多かった。
その縁もあり、石手寺で開かれた、「集団的自衛権を語る」シンポジウムに檄文を送ったりした。当時の自分は、寝込んでいた時期で、駆け付けることが出来なかった。
https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/activity/data/constitution/self_defence_qa.pdf

(1)「集団的自衛権を語る会」へのコメント (2014/07/02)笠陽一郎
はじめに、私の周辺事態について語ります。まず、高齢者の介護費用が削減されました。医療費全般も抑えられています。
つぎに「お上」は、長期にわたり精神病院に拘禁していた人たちを、施設や街中に移そうとしています。それを地域監視網というシステムで管理、このシステムはアメリカ直輸入です。そもそも精神医療の診断基準そのものが、アメリカ製の欠陥商品であることを知ってください。
さらに、精神医療における子供たちへの早期介入。これは、外資系の製薬会社による薬漬けを、今より悪化させます。また、ご存知のとおり今回「お上」が認めた「混合診療」により、ますます怪しげな外国資本が参入します。
むろん私の周辺事態は、集団的自衛権から、原発再稼動、国家特定秘密法案、TPP参入、郵政民営化、労働法制改悪などまで、全ての政策と地続きです。医療の現場に居ると、アベノミクスの無理やりの成功など、単なる株価操作と分かります。ここでは、アメリカのご機嫌取りと日米安保強化への思惑が、見え見えです。こうして戦争の出来る国を準備し、憲法を変え、徴兵制を目指す連中は、大衆一人一人の力を弱め、それに反比例して国家主義を強めるので、絶対に許してはなりません。
最後に、松山のこうした意義深い小さな運動が、より小さく分断されていて、大同団結できていないことを、私は憂えています。今こそ、この地で、小異を尊びつつ大同で繋がり合い、手強い敵と闘い続けましょう。

(2)<<集団的自衛権について>>(笠陽一郎)
①(依存症のあやうさ)
アメリカのポチとして、ご主人様の忠犬で居続けても、どこかで都合よく捨てられるのだ。依存症にとって、禁断症状ほど苦しいものは無い。

②(薬物療法のあやうさ)
兵器産業、原発産業と共に、製薬産業の侵食は狡猾、広範囲にわたっていて、国を挙げて、人体実験に首を差し出している。暗黒搾損あんぐろさくそん悪食あくじきの資本主義の餌食にはなるまい。

③(脱集団ヒステリー)
いかなる宗教もイデオロギーも民族主義も、もちろん国家主義も乗り越えなければ未来は見えない。
いかなる教条主義も、いかなる集団主義も、絶え間なく個に帰る循環をやめてはならない。
誰もが、主体的な個を取り戻そう。

④(コミュニケーション能力の向上)
国家は、さしあたり民族主義を経由してでも、解体されるべきである。
スコットランド、チェチェン、ケベック、バスク、クルド、琉球、チベット、ウィグルなどなど…。
しかし、シオニズムのように、民族主義には大いなる限界性があることも忘れてはならない。
尖閣や竹島などの問題は、アルザスロレーヌ地方(鉄鉱石、炭鉱)を、ドイツとフランスが共同管理したように、国家の枠組みを超えた知恵を出し合う以外に、滅亡を避ける道は無いだろう。

⑤(妄想の自己認知を深めよう)
暗黒搾損あんぐろさくそん切支丹伴天連きりしたんばてれんの人種差別による搾取、侵略の世界支配。
有色人種の多い米軍によって、殺される人たちも有色人種である。
国防も軍事的平和も要らない。
共同幻想としての国家そのものが不要。
非武装非暴力は幻想ではない。
「美しい国、日本を取り戻そう」…こそ、妄想である。

(出典:フォトAC