(29)・・・子どもの薬害・・・

しつこく言うが、子どもへの精神薬投与には、憤りを禁じ得ない。
未だに、いや、ますます、不登校の子どもへの抗うつ剤処方やエビリファイ処方を見かけることが増えた。何でも、うつ病にしてしまうのは、10年前でも20年前でもあったが、愛媛には、まだまだそれが残っている。それを、大病院の小児科や精神科がやるのだから、多くの親が騙されてしまう。

17歳の少年。不登校で引きこもり、小児科受診により、エビリファイ3㎎処方。衝動性、攻撃性が収まらずに来院した。抑肝散加陳皮半夏7.5g+甘麦大棗湯5gで、3日で落ち着いた。高卒認定試験を受けて、大阪の大学に進む予定らしい。

次は、14歳のアスペルガー少年。コンサータ→インチュニブ→エビリファイ→リスパダール…。ADHDでもないのに、コンサータを使いたいが為に、病名を増やしている。そうまでして使いたかったコンサータやインチュニブで、興奮が抑えられなくなって、最後はリスパダール。嗚呼。
抑肝散加陳皮半夏を処方して、随分と笑顔が増えた。

また同じく、14歳アスペルガー少女。リタリン→コンサータで、寝たきり状態になり来院。
コンサータの効果が消えてしまい、打つ手が無くなったらしい。
桂枝加竜骨牡蠣湯7.5gで、いい感じ。自分で通院している。

18歳の少年は、引きこもってしまい、親に連れられ、総合病院小児科受診。
インチュニブ→コンサータ→パキシル→コンサータ27㎎とエビリファイ3㎎。これじゃ、暴れたくなる。実際に、大暴れして、壁も障子もボコボコになった。当り前じゃ。
甘麦大棗湯5g+抑肝散加陳皮半夏5gで元気に仕事している。

16歳のアスペ少年。県立〇〇センターの処方は、パキシル20㎎+リスパダール0.5㎎+デパス0.5㎎。イライラ、そわそわ、怒ったり泣いたり…当り前じゃ。
現在の処方は、抑肝散加陳皮半夏+桂枝茯苓丸加半夏厚朴湯。笑顔で学校に戻っている。

成長途上の子どもたちに、こんな精神薬を、ようも飲ませられるもんじゃ。「砂漠のような松山で」、今日もどこかで子供が被害に遭っている…と思うと、居ても立っても居られない。

(出典:砂漠のような東京で – いしだあゆみ)