(176)・・・あゝ悲しきサ高住・・・

 サ高住生活も、もう1年が経った。プラスマイナス色々あるが、今日は、難儀な問題をご紹介しよう。

 聴覚過敏で、少しの物音でも目が覚めるし、そもそも眠れない。上階に誰が居るやら、顔も合わせないから分からないが、とにかく物音を立てる高齢者が絶えない。

 90代の女性らしいが、夕方から朝まで、ゴトゴトと動いている。たまらないから、服薬を調べて貰ったら、サイレース2㎎を飲んでいる。少なくとも、酩酊状態。おそらく、薬剤性譫妄である。社長が注意したら、ふてくされて退去してしまったらしい。薬の全体像は分からなかったが、内科医が山のように処方をして、平気でいるのだから、始末に負えない。

 その後に入って来た、これまた90代女性が、やはりドタンバタンとうるさい。処方を調べてみた。松山市民病院の内科医だが、こいつも素人そのものである。

①降圧剤…カルシウム拮抗剤、ARB降圧剤、降圧利尿剤の3種。
②消化器系…ネキシウム、アミティーザ、ムコスタ
③糖尿病系…アマリール、ジャヌビア
④脳梗塞系…バイアスピリン
⑤コレステロール降下剤…リピトール
⑥鎮痛剤…トラムセット(1日3錠)、セレコックス(1日6錠)
⑦眠剤…デエビゴ
⑧認知症薬…アリセプト、メマリー

①近頃の内科医の病である。どうしても、血圧を130以下にしたいらしい。本来、高齢者の脳を守るために、血圧をほどほどに保つべきである。下げ過ぎて、認知機能低下や鬱状態は、常識であろう。
②ネキシウムなどの、プロトンポンプ阻害剤は、パリエット以外は、相互作用が強く、他の併用薬を強化したり、弱化したりする。しかも、胃を低酸症にして、免疫を落としてどうする?
⑤コレステロールは、脳の原料である。それを、無理矢理下げたら、当然認知機能は低下する。しかし、近頃の医者は軒並み同じことをやっている。
⑥セレコックスの副作用は、高血圧&肝、腎障害&胃潰瘍である。トラムセットの副作用は、食欲不振、眠気、ぼんやり、高血圧、肝障害。
⑥で上げつつ、①で下げている。痛い時の頓用ならまだしも、1日3回ずつ2剤とは、狂気の沙汰だろう。
さて最も問題なのは、⑦と⑧だろう。90代の高齢者に、眠剤を出す勇気?怖いもの無し?バカ?夜中に、ウロウロが始まるのは、どうしてくれるんじゃ?スタッフが、注意をしに行くと、プンプン怒るらしい。

*アリセプトの副作用・・食欲不振、だるさ、興奮怒り、動悸、パーキンソン症状
*メマリーの副作用・・ふらつき転倒怒り、眠気、食欲不振、高血圧

 これでお分かりだろう。夜中にふらつき、徘徊、そして、攻撃性が亢進する。こういう感じの処方は、常日頃普通に見かけるが、どうしても改まる様子が無い。実際に、自分が主治医になった時は、9割くらい減薬しているが、何も問題ないどころか、皆さん、元気になる。

「医者は、病気を治す人」? いやいや、嘘である。「医者は、病気を増やす人」だ!!松山でも、県立中央病院、松山市民病院、愛大病院、済生会病院、松山日赤など、どこもお勧めできない。医師免許など、バカでも取れる。僕のように、カンニングでも可能である。ボンクラばかりが医者になっているのだから、ご用心、ご用心!!上階の93歳も、薬を取り上げたら、即刻解決した。しかし、こういう高齢者が、また次々にやって来るのだろう。あゝ悲しきサ高住(涙)

(出典:イラストAC