(126)・・・情報処理障害・・・

誰にでも、調べれば能力の凸凹があるものだ。自分を普通だと思っていても、案外、苦手な部分を持っているものである。しかし、その凸凹が大きいと、人生全般のハンディキャップになってしまう。
それに比べたら、僕の場合は軽度だから、参考にならないかもしれない。とにかく、軽い視覚認知障害がある。

(視覚認知障害)

  1. 文字をスラスラ読めない(読字障害)
  2. 文字を正しく書けない(書字障害)
  3. 長時間集中して作業を続けにくい。
  4. 行を飛ばしたり同じところを読んでしまう。
  5. 身振り・手振りの意味が分からない
  6. 踊りを真似が出来ない。
  7. 人の顔を覚えられない
  8. 光を異様にまぶしく感じる

この中では、1、2、5は全く無いが、3、4、6、7、8が顕著である。生まれてこの方、本を1冊、最初から最後まで読んだことが無い。つまり、3と4があって、難儀した。小学校の通信簿には、「根気が無い」と何度も書かれていた。
教科書は役に立たず、誰かが、赤ペンやマーカーで線を引いているものを、拾い読みした。それで済ませるのだから、要領がいいのかも知れない。

6では、いちいち困ったことはないが、そういう場面を避けて来ただけ。左右の感覚も危ういので、どうせやっても出来ない。8は、若い頃から、自然にサングラスをしていた。今も、透明なメガネは掛けたことが無い。

新しい場所(スーパー)などに行くと、頭痛や嘔気おうきがして、しんどくなる。

最も苦労が多いのは、7、人の顔が全く覚えられないことだろう。道でもスーパーでも、「あらま先生、いつもお世話になってま~す」「あ~あ、どもどもど~も」という風に、適当に誤魔化しているが、ずっと誰だか思い出せない。知った人だと分かるのだが・・。診察室では、カルテがあって何とかなっている。

若い人は、皆が同じ顔をしている。高齢者は、皆が同一の高齢者顔。名前も覚えられないので、今まで出会った人は、結構多いはずだが、皆「忘却の彼方」である。

こんな自分だが、国語の勉強は良く出来た。1と2(ディスクレシア)は、全く無いのだから、最近まで、この部分の弱さについて、自覚していなかったのだ。
一方、診察室で出会うのは、聴覚認知障害の方が圧倒的に多い。難聴傾向の人も居るが、基本的には、難聴とは別である。

  • 聞き返しや聞き誤りが多い→仕事のミスに繋がりやすい。誤認→妄想化しやすい。
  • 雑音など聴取環境が悪い状況下での聞き取りが難しい。
  • 口頭で言われたことは忘れてしまったり、理解しにくい。
  • 早口や小さな声などは聞き取りにくい。
  • 抽象的な指示が分からない→適当に、ぼちぼち、まあまあでいいよ等
  • 長い話になると注意して聞き続けるのが難しい。
  • 逆に、見たことや情景などの記憶が、格段に良い→フラッシュバックの原因になりやすい。

「…と言いましたよね」「いや、そんなこと言うとらんぞな」「いや、言うた言うた」「よいよいじゃが~」
こちらもボケが入っているので、どちらの間違いやら分からないこともある。

聴覚認知障害の人は、どうしても引っ込み思案になり、聞き返しもしないから、余計に取り残される。そうやって、自閉の殻が厚くなって行くのだろう。

これらは、子どもの性格や不注意のせいにされたりして、放置されやすい。「障害じゃない。単なる個性だ」と主張する人も多いが、当事者の苦悩を知っているのだろうか?深く関わりもしないで、呑気なこと言うんじゃないよ。

(出典:イラストAC

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