(203)・・・あゝ酷葬・・・

 さすがにモノが違う。死んだら、国葬じゃけんな。立派なもんじゃ。

A級戦犯である岸信介の三代目、CIAのエージェント。まず育ちが違うけん、おぼっちゃまよな。わしら下々しもじもとは、身分が違わいな。

 偉かったんは、アベシンゾーこそ少数者の味方じゃったことよ。一握りの少数派に過ぎない金持ちを優遇して、もっともっと金持ちになるよう税金を手加減した。立派なもんよ。ともすれば、人気取りで、多数派ばかりに偏りがちじゃが、少数派を大事にしたんは大したもんよ。

 それで、この15年間、国民の収入は、絶対に上がらんようにして、国民に我慢というものを教えてくれた。贅沢に流されず、じっと我慢の国民こそ美徳の鑑じゃわいな。これを、アベシンゾーは「美しい国」とおっしゃられたのだぞ。

 コロナが広がりだしても、さっさとマスクを配る優しさがありがたかった。勿体ないのか、有難かったのか?誰もがそのマスクを使わず、大事に押し入れにしまいこんだ。コロナが、どんどんひどくなると、ガースー首相に総理の座を譲り、自分は便所に隠居したわい。なんと謙虚な態度じゃろうか。津波でも何でも、災難からは「逃げるが勝ち」と、身をもって教えてくれたんぞな。

 オリンピック招致では、見え見えの嘘を付かざるを得ず、「汚染水はアンダーコントロール」と言うて、東京五輪を強行した。あれは、なかなか言える事じゃない。立派なもんよ。おかげで、建設会社(スーパーゼネコン)、電通、パソナなどが、じゃぶじゃぶとゼニ儲け出来たんよ。

 そして、霞が関の官僚のカチカチ頭を押さえつけて、日本のGDPが大きいように嘘の統計を作らせ続け、国民に自信と安心を与えてくれた。国会の下らぬ質問には、116回も嘘をついてでも、「この国は平和で安心な国です」と国民を説得してくれた。「自分は、どう嘘つき呼ばわりされても構わない」…という覚悟?が立派じゃわいな。

 立派な人物というものは、さすがに友達を大事にする。お仲間には、国有地を安く払い下げたり、薬学部を認可したり、まわりの友達には、どんなにありがたかったじゃろう。国民の税金を使ってでも、「桜を見る会」に友達を招く律義さは、だれも真似が出来んぞよ。秘密保護法、集団的自衛権、安保関連の戦争法、沖縄基地問題、そして原発再稼働強行と、反対意見などに負けず、次々に政策を繰り出して、遂には憲法改正にまであと一押しじゃった。無念じゃったろうな。

 武器輸出と原発輸出によって、国のゼニ儲けに頑張ってくれただけじゃなく、プーチンとトランプには、かなりの出費をしてまで、ご機嫌を取り結んだ。出来ることじゃないぞな。

 おかげで、子どもが産めない少子化社会になり、学校も統廃合して簡素化され、町は静かになった。年寄りには、有難いことじゃわいな。見事な高齢化社会&格差社会にしたんじゃけん、歴史に残る大宰相と言われるはずじゃのう。金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏に、中小企業の7割は、淘汰されてしまえばいい…すべてが自己責任とされる社会じゃけん、誰も文句は言えんようになって、おとなしく歳とって死んだらええだけになった。羊のような従順国家の完成じゃわい。

 日本は、世界に秀でた多神教国家である。信教の自由がこれほど保証された国は、世界広しと言えども無いだろう。安倍家自体は伝統仏教でも、そこはさすがに柔軟な頭脳の持ち主である。神道も信じながら、創価学会とも支え合い、そして、反日思想の朝鮮宗教である統一教会とは、票とカネの絆を深めて来た。一人多神教であるから、葬式はそれぞれの顔を立てて、無宗教にするらしい。どの宗教にも偏らぬ公平性は、死んでも政治家の鑑であるわいな。

 国葬じゃ、国葬じゃ。本人は、シャイなお人柄ゆえ、あの世の便所でびちグソ垂れながら、「もう僕の事は忘れてよ。あれこれ、思い出さんといてよ~」と言うとるらしいぞ。あくまでも謙虚じゃのう。いやいや、国民は忘れませんよ。忘れちゃいかんのぞな。その為の国葬じゃけん。

 返す返すも、これだけの人物を失ったことは、残念無念と言うほかはない。これほどの人物じゃけん、5回くらい暗殺されても足りなかったじゃろう。さあ、祭りじゃ。国葬じゃ、国葬じゃ。統一教会に洗脳されたアベシンゾーの後継者たちが、盛り上げてくれるけん、心配せんでええぞ。高市早苗、杉田水脈、山谷えり子、荻生田光一など、皆おつむやられとるけん、そのうち誰かがまた殺られて、そっちに行くけん、心配せられん。寂しいのは一時の辛抱じゃ。とにかく、国葬じゃ、国葬じゃ!!わっしょわっしょい、酷葬じゃ、獄葬じゃ!!

(出典:イラストAC