雑言集…(06)【*徴兵検査*👅】

先の戦争で、ある近所の母親が、息子の徴兵を憂えて山奥に隠した。夫も戦死していて、息子をとられたくなかったのだろう。

しかし、信頼していた「隣組」に密告され、息子は戦争に、母親は監獄に入り、出てからも長い間村八分にされ、生還した息子と遠くに追われた。

もしももしも、徴兵検査が始まれば、1日目の早朝から、先頭に並んでやろうと思っている。

「爺さん、何の用ぞな」

「もちろん徴兵検査に来たんじゃがな」

「爺さん、ボケとるん?ヨボヨボの車椅子人間が検査ゆうても無理じゃ!」

「皇軍兵士を侮辱したな!お前名前は何と言うんぞ?上に報告するぞ」

「難儀なにや。寝とるんがやっとじゃ何も出来んでしょうが?」

「家ではいつも匍匐(ほふく)前進しとるけんな」

「勘弁して下さいや」

「国難に際して一命を捧げんと、斎戒沐浴して馳せ参じた愛国皇軍の兵を、松山市役所の○○という公僕ごときが追い返した?…明日の朝の新聞を楽しみにしとれや」

「ふぁ~い」

…これを同世代の老人に呼びかけ、毎日毎日、集団で通い詰める。

全国に広げて、全共斗ならぬ全老斗運動にして、反戦運動に爪跡を残したい。

(妄想じゃないよ(^_^)V)