(91)・・・アベ友・・・

ママ友、ジム友、メル友などは、有名だから、誰もが知っている。笑っていい友、などもあった。一方、アベ友という言葉をご存知だろうか?安倍晋三のお友達になると、おいしい儲け話にありつけたり、悪事を働いても、無罪放免になる。

その実例を、いちいち取り上げたらキリが無い。森加計桜(もりかけさくら)というものもある。森友学園事件(あの籠池という右翼を覚えているだろう)や加計学園問題、桜を見る会における贈賄疑惑などである。
ここでは、決して忘れてはならない、もう一つの事件を、もう一度書き留めておきたい。

TBSワシントン支局長だった山口敬之(のりゆき)記者が、一時帰国中に、ジャーナリスト志望の伊藤詩織さんに、酒を飲ませて泥酔させ、ことに及んだと言われるのが、2015年4月4日。
酒には、デートレイプドラッグが混ぜられ、詩織さんはあっという間に前後不覚になったらしい。(デートレイプドラッグの代表格は、フルニトラゼパム(サイレース)である。これは、世界的に悪用されることが多く、用心の為に、水に溶かすと青くなるように出来ていて、アメリカでは、「違法ドラッグ」に指定されている。しかし、茶やウイスキーのようなものだと、青くはならない。)

詩織さんが即刻警察に届け出た為、警視庁高輪署は逮捕状を出した。ところが、アメリカから帰国する山口を羽田空港で待ち受け、「逮捕!」の寸前に、警視庁刑事部長の中村格から電話があり、逮捕は急遽取りやめになったのである。

この中村格は、当時の菅官房長官の秘書官をやっていて、安倍晋三絡みの案件をもみ消したり、相手を潰したりする「番犬」だった。山口敬之の裏事情は、誰にも掴めていないが、安倍晋三がCIAの犬であり、その縁で、ワシントンに派遣されていたという噂もある。そして、山口による「総理」とうヨイショ本は、当時の右翼陣営にバカ売れして、山口の懐は大いに潤ったのである。

話は飛ぶが、齊藤元章という悪党が居て、こいつは医者&スーパーコンピューター開発者&詐欺師であり、嘘の計画書で数億単位の助成金をかすめ取り、これまた数億単位の脱税もバレて、今は、懲役5年となって、監獄に居る。この男が利用したのが、山口敬之であり、タダで高級ホテルの一室を貸したり、多額の顧問料を払っていた。もちろん、山口を介して、政治家や官僚にコネを作っていたのだ。

安倍晋三に密着取材して、ヨイショ本を書いた経緯から、安倍の裏も表も掴んでいる山口は、安倍にとっては「隠しておかないといけない玉」だった。だから、菅を通じ、中村格を通じて、山口の準強姦疑惑をもみ消したのだ。中村格が、急に警察庁ナンバー2にまで出世したのは、もちろん番犬に与えた「ご褒美」だった。そして、その後安倍信者(ネトウヨ)による詩織さんへの誹謗中傷攻撃は、熾烈を極めた。勇気を持って立ち上がった詩織さんの、心の傷に塩を擦り込むような攻撃は、未だに続いている。

厚顔無恥な山口は、あろうことか詩織さんを名誉棄損(損害賠償1億円以上!)で訴え、東京地裁で棄却。東京地検にも相手にされなかった。

ともかく、森友疑惑(赤木俊夫さんを死に追いやった)から、加計疑惑、桜疑惑など、完全にクロだった案件は、どこかに流され、安倍晋三逮捕は行われないままである。そして、今度は黒幕として、高市早苗を総理大臣にしようと目論んでいる。高市こそ、極右タカ派の憲法改正論者であり、社会福祉削減論者(生活保護は甘えである)、選択的夫婦別姓に反対、ナチス礼賛、統一教会シンパ、アンチフェミニズム、「従軍慰安婦など居なかった」発言、「原発事故で誰も死んでいない」発言、「問題のある放送局の電波停止」発言、日米地位協定肯定派、徴兵制や原発再稼働大賛成という「女の皮をかぶった男」である。

この女狐は、自由党、新進党、自民党と渡り歩いた風見鶏(勝ち馬に乗る)であり、小池百合子に似た経歴であるが、小池の後ろには安倍が居ない。菅と比べたら…などと油断してはいけない。菅のような「あんぽんたん」と比べ、軽挙妄動型の高市早苗こそ、安倍晋三の果たせなかった夢を追いかける、正真正銘の狂犬である。

(出典:イラストAC