(45)・・・蛇蝎のごとく①・・・

 僕の、酒や宗教嫌いは、トコトンだが、世の中にはもっと忌むべきものがある。入力するのも吐きそうだが、蛇蝎(だかつ)のごとく嫌いなものは、読売巨人軍である。

日本のプロ野球は、黒歴史に覆われている。読売新聞社が、野球の興行を始めた時、主役;読売、敵役;阪神と決め、そのドサ廻り興行がプロ野球になった。構想は、正力松太郎(原発の父とも言われる)であり、今のナベツネに至るまで、コミッショナーを抱き込んで、やりたい放題をやって来た。東大精神科教授の内村祐之も、そのお飾りの一人である(第3代コミッショナー)。

脱線するが、初代原子力委員長が正力であり、その強引な原発建設活動に待ったをかけて辞任したのが、湯川秀樹。正力の財力は、多くの科学者をも黙らせたが、なにしろ露骨なCIAの手先だったから、金には困らなかった。しかし、故郷富山での原発建設は、きちんと拒否している所が又せこいのだ。
いずれにせよ、子分のナベツネを使って、中曽根と手を組み、政界財界までも支配したのが、日本の戦後史の一面と言ってもいい。CIAだから、日米野球で大リーグを呼ぶのも簡単であり、正力読売ばかり儲かる仕組みだった。

草創期のエースである、沢村栄治を京都商業から中退させ、スタルヒンも、嫌がるのに脅かして(父親の犯罪歴を盾に)、旧制中学から中退させた。戦後は、三原を追い出して、水原を監督に据えたが、これは、三原の西鉄ライオンズに完膚なきまでに叩き潰される。
南海のエース、別所を引き抜いたのを手始めに、同じく長嶋の強奪、新浦の中退に始まり、金田、張本、落合、清原、江藤、川口、小久保、ラミレス、ペタジーニ、広沢、丸など、数え切れないほどの強奪を繰り返して来た。

コミッショナーを抱え込んで、ドラフト制を自分の都合のいいものに変えたり、勝手に、球団ごとの飛ぶボール、飛ばないボールまで支配した。江川事件で無法なことをやった読売が、プロ野球を脱退すると脅かした時、付いて行こうとしたのが阪神である。結局、小林繁とのトレードで、江川を巨人に献上し、阪神は創設以来の忠義を尽くしている。天下分け目の巨人阪神戦・・などというのは、田舎芝居の口上に過ぎず、阪神はどこまでも巨人の相方に過ぎない。

世論が許さなくなり、統一球が出来、ドラフト制度も公平になって、急に巨人は弱くなったが、それ以前の飛ぶボール問題など、黒い闇のままである。東京ドームの、左中間右中間を手前に置いて、空調をホームから外野に向けるなど、自分たちだけ有利なように策謀する体質は、どこまでも変わらない。正力からナベツネに至る悪党たちは、徐々に新勢力(ソフトバンク、楽天、DeNa)に押され、やりたい放題が出来にくくなっているが、このまま黙っている連中ではない。

ついでながら、Jリーグ創設では、川渕コミッショナーとぶつかり、読売ヴェルディ→川崎ヴェルディという地域密着球団を拒んだ結果、時代に取り残され、慌てて東京ヴェルディにしたものの、FC東京が既にあって、今は惨めなJ2である。そもそも、弱くなったら、読売は経営から逃亡してしまった。

こんな経緯だから、巨人阪神が最も嫌いであり、広島が好きだが、所詮はセリーグ。読売の補完勢力なので、広島より、パリーグを応援する。読売が、せこい手段を弄している間に、パリーグは、きちんと野球をやって、野茂、ダルビッシュ、松坂、イチロー、大谷など、ホンモノを生んで来た。暗黒時代の王、長嶋など、野球を知っている者から見たら、ただのピエロに過ぎない。
馬鹿が多数を占めるこの国では、いい年こいた大人が、「私、巨人ファンです」などと臆面も無く言う。「私、馬鹿です」と自認して、胸を張っているのだから、これには勝てない。ハサミは使いようがあるが、馬鹿につける薬はありましぇ~ん。

(出典:讀賣信者お断り
(出典:イラストAC