(148)・・・毒舌相談室(4)『離婚問題』・・・
「相変わらず、主人がパチンコをやめんし、家に金を入れてくれんのです。別れたいんじゃが、どしたらよかろか?」
「そりゃ、人それぞれの価値観があるけん、自分で決めるしかないじゃろ?」
「子どもも小さいし、経済的にも苦しいし、家を出るわけにはいかんけん」
「愛があるなら、とことん頑張って、立ち直らせるしかないがな」
「いえ、もう金輪際、愛なんかありません」
「ほな、別れるしかないがな。自分の話で悪いが、昔、酒乱の親父と別れずに耐えた母親が憎かったんよ。まともな家で暮らしたかったけんな」
「せめて、金遣いについて、もう一回言うて聞かせてくれませんか?」
「ほんなもん、言うてどうにもなりゃせんぞな。あぁいう男は、うしろに甘い甘い親が付いとるし、許される環境じゃけん変わらんのよ」
「借金しても、実家が尻拭いしてくれて、助かっとる部分もありまして…」
「それ許したらあかん、あかん。旦那を、治したいんじゃったら、そんなことしよったら、治らんがな。よいよいじゃがな」
「子供には、両親が揃っとった方がええじゃろ思て…」
「お母さんが、涙流しもって、暗い顔して暮らしとったら、子どももたまらんぞな。親が揉めよったら、子どもはビクビクして暮らしとるはずじゃ」
「うちの実家も世間体を気にするし、母子家庭の暮らしは大変そうで…」
「今の暮らしが限界じゃけん、心療内科に来たんじゃなかったんかな?ケリが付いたら、こんなとこ来んでもええんじゃ」
「わたしがしっかりせんけん、いかんのじゃろか?」
「しっかりして踏ん張っとるけん、いつまでも泥沼が続いとるんじゃがな」
「やっぱり、別れいということですか?」
「そんなもん、こっちに決めさせんといてや。これ以上は、もう何も言わんけん、よう考えてお決めなさいや。人は、出会いもあるけど、必ず別れがあるもんじゃ。一度きりの人生じゃけん、笑うて暮らさんといかんぞな」
※昔懐かしのラジオ大阪「悩みの相談室」(昭和40年代)
絵描きの融紅蘭さんが、悩む人たちの相談を受けていた。
その時の決めセリフ…「そら あんさん すぐわかれなはれ」