(102)・・・お好み焼きおやじ・・・
また、選挙が始まる。アナクロニズムの日の丸鉢巻きを見ることが増えるだろう。
僕は、「戦争を知らない子どもたち」なのだが、小さな頃から、日の丸に対する拒否感が強かった。自分の記憶では、3歳時に、天皇が予讃線和気駅を通るので(天皇巡幸)、皆で旗を振れ!と言われ、村人が総動員されたのが最も印象的だった。当時は、赤インクなど珍しく、赤い絵の具も貴重品だったから、笠醫院には、赤チンを求めて行列が出来た。あの頃の消毒には、しみない赤チン(マーキュロクロム)と、しみて痛いヨーチン(ヨードホルム)が使われていた。
その赤チンで作った障子紙の日の丸を持ち、村中の老若男女が田んぼの中で正座し、ヒロヒトが通るのを待つのである。しかし、その時は、一瞬に過ぎた。あっという間に通り過ぎた後、誰かの音頭で、小旗を振りながら、万歳万歳を連呼し、中には、身を丸めて頭を下げ、嗚咽する年寄りたちが居た。「天は人の上に人を作らず…」と言った福沢諭吉は、嘘つきだったのか?この世の中に、苗字も無い人間が、現人神とか言われて存在することも、大日本帝国元首&戦争犯罪者だったものを、アメリカが生かし、日本占領に活用したのも、後から知ったことである。
オリンピックで目立ったのは、日の丸に象徴される愛国心の醸成だった。ベルリンオリンピック(ヒトラードイツ)から、何一つ進歩していない。
やれ金メダルだ、銀メダルだと幼稚極まりない。8位とか13位とかで頑張った選手も、等価値のはずだ。しかも、日本人の報道ばかりして、1位の外国人の記録さえ言わないし、どんな国々の選手が競ったのかも言わない。おおよそ、スポーツ報道において、後進国である。
どっちにしても、愛国心を煽らなくても、誰もが「愛せる国」になるように、「善政」を敷いてくれ~。
五輪を強行した一方で、入院すらできないコロナ患者が、自宅で亡くなって行くのに、何の手立ても打てなかった。ガースーは、せめて、お悔やみの一つも言わないどころか、金メダルを取った選手を褒め称えるSNSを発信する呑気さだった(銀メダル以下は無視)。国民が、無策の末に死んでいる事実を無視して、何がオリンピックの成功か?
何兆円もかけて、施設を作り、無駄金を浪費して、電通やパソナ、スーパーゼネコン5社(大成建設、大林組、鹿島建設、清水建設、竹中工務店)を儲けさせたのは、結局回り回って、自分たちの政治資金に還流させる仕組みだから、国民の税金を返せと言いたい。
濡れ手に粟の強欲企業は、せめてボランティアで、コロナ野戦病院を1週間に10施設くらい作れるだろう。1年半も経って、それをやらせもしない、やろうともしない。奴らにとって、庶民大衆の苦しみなど、屁の河童、歯牙にもかけないのだ。
島国根性のみっともない文化からは、多様性を認める思想が芽生えにくい。何でも多数派に付き、皆が右向いたら、取り敢えず右を向く。「一鶏鳴けば万鶏歌う」とも言う。恥ずかしい。まるで、巨人ファンそのものじゃ。
もっとひどいのは、阿諛追従という。相手のご機嫌をとり、気に入られるために媚こびへつらい、従うことである(→自民党総裁選)。結局、安倍にゴマをすった岸田が、総裁になったが、「改革」??ははは、片腹痛い。
森友問題も河井夫妻の1.5億円も、甘利の金銭授受疑惑も、皆うやむやにして、何が改革ぞな?
こいつらは、アイヌや沖縄の事、在日朝鮮人のことなどを無視して、単一民族だとおぬかしになる。そんな自民党議員が、当たり前のように当選して行く。そういう奴らは、日の丸の鉢巻きを締めて、やたら万歳三唱をやりたがる。そんなにやりたいのなら、義勇兵にでもなって、アフガニスタンにでも行き、ど~ぞど~ぞ死んでもらいたい。
こいつらは、LGBTの議論の中でも、「道徳的にLGBTは認められない」「人間は生物学上、種の保存をしなければならず、LGBTはそれに背くもの」などと平気で言う。おまえこそ、人類の恥じゃ!
世の中は、クリスマスとかバレンタインデーが流行れば、次は、ハロウィンだと言う。なんで、切支丹の祭りが嬉しいのか?つくづく、菓子メーカーのキャンペーンに乗せられやすい日本低国である。最近では、恵方巻などもそうで、大量の食品廃棄の原因になっている。
もう一度、岸田に戻ろう。こいつは、開成高校野球部出身だとか、カープファンだ、広島風お好み焼きが大好きだと、報じられている。パンケーキが好きで、秋田から出て来た庶民派宰相…とマスゴミが持て囃したガースーに、あれだけひどい目に遭って、今度は「お好み焼きおやじ」を持て囃す。後ろに安倍が居て、その後ろに、高市早苗、杉田水脈。そのまた後ろに、櫻井よしこや百田尚樹、ネトウヨや統一教会が居る。安倍、麻生、甘利の3A傀儡政権に、相も変らぬマスゴミと、バカさ加減の底が知れない。
※傀儡(かいらい)
1. あやつり人形。くぐつ。でく。ロボット。
2. 自分の意志や主義を表さず、他人の言いなりに動いて利用されている者。でくの坊。
マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの祖国はありや
(寺山修司)