(4)・・・浜の真砂は尽きるとも・・・

本物のうつ病(内因性うつ病)が、滅多に見られない以上に、統合失調症もなかなか見ることが無くなった。 (正確に言えば、こちらの物差しが違って来たので見えたものが見えなくなったり、その逆が生じているだけ…)

十代に発症し、自閉や常同行為があって、感覚過敏や幻聴や被害妄想がある。生育歴と併せれば、何のことは無い…発達障害の二次障害としか考えられない。
今の精神医療は、もっと幼く発症すれば、「初期統合失調症」だと言い、高齢になっての顕在化では、「老年期統合失調症」だと、どこまでも統合失調症から、離れようとしない。

つまり、あくまでも抗精神病薬を使おうとするから、薬剤性精神病を生み続ける。
ついでながら、妄想気分や誤認、幻聴、錯聴など、微妙に理解しないと、何でも統合失調症にされてしまう。 まして、強迫観念や解離症状(ヒステリー)までも統合失調症と見做されるのが、現代の精神医療の実態である。
浜の真砂は尽きるとも、世に誤診の種は尽きまじ…。

(出典:石川五右衛門の画)