(132)・・・リトルミイ・・・

 前にも書いたが、昔から、アニメ&漫画音痴で、何も見ない。ところが、正月に転寝うたたねしていたら、ふと「ムーミン」が目に入った。退屈そうなファンタジーで、僕の趣味ではない。

 北欧(民間伝承)の妖精(のようなもの)であるムーミン族やミムラ族、スノーク族の仲間たちの、「ほのぼの世界」である。作者(トーべヤンソンという女性)は、もう70年くらい前に物語として書き、あとで漫画になったらしい。ここには、敢えて、人間は出て来ない。

ムーミン親子を軸にした物語だが、ピリッと山椒のような存在が、リトルミイである。きつい眼をして、きつい言葉を吐く悪戯好きのミイに、いつの間にか引き込まれてしまった。根は優しいのだが、毒舌を吐き、その一言一言が、いかにも賢いのだ。これを、あの時代に書いた作者の感性が素晴らしい。

ネットを見ていたら、リトルミイの名言録まであったから、やはり、このアニメの中の、山椒のような存在が、マニアには注目されているらしい。

  1. 何とかなる。それは、やることをちゃんとやってる人のセリフ。
  2. 時々、誰かに言われた言葉がチクッて刺さってイラッてするときあるじゃない。それね、本当のこと言われてるからよ。
  3. 忙しい忙しいって言う人いるじゃない。きっと頑張っているわねって褒めてほしいのよ。だからこう言ってあげたほうがいいわ。時間の使い方が下手ねって。
  4. あなたね、決断力がないんじゃなくて、決断する方法を知らないだけよ。あのね、いい方を選ぶんじゃなくてあなたが思う方を選ぶのよ。最初はいろいろ失敗するわよ、あなたバカなんだから。でもそのうち自然といい方を選ぶようになっていくわよ。最初からうまくやろうなんて自惚れてるんじゃないわよ。
  5. 逆よ、全く逆よ。自分と向き合うにはひとりになるんじゃないわ。いろんな人と関わりあうのよ。お友達とおままごとしろって言っているんじゃないの。自分の知らない、自分を知らない人たちと関わりあうのよ。見えてくるわよ、本当の自分が。
  6. あなたの夢を、そんなこと無理だっていう人いるでしょ。こう言い返してやりなさい。あなたには無理ね、でもわたしはできるの、あなたとわたしはちがうから、って。でも言ったからには夢をかなえなきゃいけないことも覚えておきなさいよ。でかい口たたくんだから。
  7. ひま、やることがない。なんて間抜けなセリフだこと。春は花を見て、夏は太陽を浴びて、秋は落ち葉を踏んで、冬は静かに春を待つの。やることがないんじゃないわ。やることをわかってないのよ。
  8. 縛らないことよ、自分で自分を。わたしはかわいい、わたしはブス。わたしは賢い、わたしはダメ。わたしはモテる、わたしはモテない。あなた、自分をすぐ何かに決めつけようとするでしょ。本当の自分を見つけるのはもっとずっとずっと先の話。今することは、一生懸命迷うことよ。
  9. 新しい生活、その不安ね。大丈夫よ、全然、大丈夫よ。いま考えてもしかたないじゃない。何かあったらその時に考えればいいのよ。本当にそんなものよ。それで意外とうまくいくのよ。
  10. 恋ね。冷めると冷える。冷めるって、心地いい温度よね。冷えるって、おしまいよね。
  11. 女ってね、時々、好きな人といたくて。時々、好きな人の前から消えたくなるの。それをわがままっていう男とは、一緒にいれないわ。それをかわいいって思う男とは、長くいれそうね。
  12. そうね、明るくしているほうが楽しいわね、明るい人にとっては。けど、暗い人には疲れちゃうわよね。だからね、楽しくするってより、楽にする。なのよ。
  13. みてるわよ、あなたがしていること。あのね、神様じゃないわよ。もうひとりのあなたがよ。もうひとりのあなたがあなたをみているのよ。見放されないようにね。嫌われないようにね。
  14. 信頼でしょ。これが揺らいだらおしまい。さようなら。
  15. 一生懸命努力してるのに報われないじゃない。努力の量が足りないんじゃなくて、仕方が間違ってるんじゃない。
  16. 迷わないことが強さじゃなくて、怖がらないことが強さじゃなくて、泣かないことが強さじゃなくて、本当の強さって、どんなことがあっても、前をむけることでしょ。前をね。
  17. はじまるわね。新しい場所、新しい事、新しい人。大変よね、不安よね。あのね、少しだけ思い返してみて、離ればなれになった友達を。道は違うけど、同じ不安よね。だからこう思って。みんな頑張って、わたしも頑張るよって。きっとね、みんなもあなたを応援してるわ。さあ、頑張りなさい。

実に小癪こしゃくで生意気で、そして賢くて可愛いのだ。惚れちまったよ、俺☆

『おまえに惚れた』
作詞:たかたかし 作曲:徳久広司 歌唱:美空ひばり
俺にきめろよ まよわずに
言って振り向きゃ ついてくる
惚れた(惚れた) 惚れたよ
おまえに惚れた
肩を抱きよせ をのぞきゃ
頬に紅さす おまえに惚れた

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